広島市袋町小の「被爆の伝言」確認調査
'00/1/27
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漆喰(しっくい)壁の下から被爆直後に児童の消息を記した伝言が見つかった広島市中区、市立袋町小学校の西校舎(鉄筋三階建て)で二十六日、解体を前に他の伝言の有無を確認する市教委の調査が始まった。
調査は、歴史展示室として保存する一階階段周りと地下室約百八十平方メートルを除く約二千二百六十平方メートルの被爆校舎が対象。廊下や階段などの壁延べ約三百二十メートルについて、高さ一・二メートル〜一・五メートルの部分を幅三十センチの帯状にはぎ取る。
初日は遺跡などの発掘作業をしている作業員二十四人が、のみや金づち、へらなどを使い、三階の廊下や教室の漆喰を丁寧にはがした。すすで黒っぽくなっていた部分もあったが、戦後、漆喰を塗る前に表面を削った所が多く、文字らしいものは見つからなかった。
調査は二月末まで行う予定で、作業に当たっている同市安佐南区山本九丁目の中村厳さん(69)は「貴重な資料を壊さないよう丁寧に作業したい」と話していた。
今回の調査は、一階階段の壁面から昨年三月、伝言の一部の二文字が見つかったことがきっかけ。市教委は、ボランテイア活動の拠点などとの複合施設として袋町小の全面改築を計画し、西校舎も四月以降には保存部分を除いて解体する予定。今回の調査で伝言が出てきた場合、切り取り保存などを検討しているが、市民から「広島市は被爆建物の保存を呼び掛けているのに、市所有の校舎を全面保存しようとしないのは問題」との声も出ている。
【写真説明】のみなどを使って、戦後塗られた漆喰をはがす作業員たち(広島市中区、袋町小西校舎の3階廊下)
この記事は中国新聞(http://www.chugoku-np.co.jp/)より転載しています。