広島・袋町小の「伝言」で初の判読会議

'00/5/12

 解体予定の広島市中区、市立袋町小学校西校舎で見つかった、被 爆直後に書かれたとみられる「伝言」の初めての判読会議が十一 日、市役所で開かれた。文字が判読できれば、市教委が追跡調査を し、被爆伝言かどうかを確認する。

 判読調査の対象は、市教委が解体を予定している一階南側の旧児 童館黒板裏の文字。チョークがうっすら残っており、肉眼調査で八 人以上の氏名や地名があることが分かっている。

 会議のメンバーは五人。画像処理担当の東海大情報技術センター (東京)所長の坂田俊文教授と、県警科学捜査研究所の鉄井隆敏文 書室長たち文字の専門家三人、当時を知る袋町小卒業生一人が加わ っている。

 初会合ではハイビジョンなどで撮影した黒板の裏部分縦約一・五 メートル、横約四メートルの画像について、コントラストを強調し たり白黒反転処理したサンプル画像を参考に作業手順を検討した。

 坂田教授は「画像処理をしても、肉眼で読めない部分の判読はか なり難しい」とみている。六月上旬に開く第二回会合で黒板裏全体 の判読作業を終える。

 袋町小は、二〇〇二年二月までに改築を終える予定。旧児童館部 分だけ解体工事を遅らせて調査を進めるが、判読後の追跡調査の進 み具合によっては工期に影響する可能性もある。

 市教委は、写真などで被爆伝言と確認した文字が残る西校舎一階 北側の階段付近は現状のままの保存を決定しているが、解体前の調 査で新たに見つかった黒板裏の文字の保存方法は決めていない。

【写真説明】ハイビジョンで撮影した「伝言」の画像をメンバーに説明する坂田教授

この記事は中国新聞(http://www.chugoku-np.co.jp/)より転載しています。