下関市庁舎別館 市長が一部保存に方針転換
'99/12/14
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文化庁や市民団体が保存を求めている下関市庁舎第一別館(同市田中町)の解体問題で、江島潔市長は十三日の市議会総務委員会で、「特徴的な部分をモニュメントとして残したい」と、全面解体からの方針転換を示した。
九月に解体予算を承認した同委員会から「安易な転換で議会軽視だ」と反発が出て、十五日あらためて協議することになった。
江島市長は「報道で市民の関心が広がった。全面解体は判断ミスだった」と陳謝。その上で、別館(鉄筋コンクリート一部レンガ造り三階建て、延べ約千五百平方メートル)の特徴的な部分である、半円形の窓や丸みを帯びた屋根など全体の三割程度を保存。残り部分に介護保険室のスペース確保のため、プレハブ庁舎を建てる、とした。
一部保存には約一億円が必要で、追加議案として提案するとともに、別館を登録文化財として申請することも考えているという。
一方、解体整備費約二千六百万円を承認した総務委員からは「市民運動は当初からあったのに、九月議会で市長は自分の責任で壊すと言った。身勝手すぎる」「文化財としての価値を認めるなら、全面保存すべきだ」など非難が集中した。
別館は、一九二三(大正十二)年に旧逓信省の下関通信局電話課庁舎として建設。東京帝大建築学科卒業生でつくる「分離派建築会」の設計で、現存するものは全国でも少なく、「文化的価値が高い」と市民団体などから保存要請が出され、文化庁も保存を働きかけている。
【写真説明】解体から一部保存に方針転換された下関市庁舎第一別館
この記事は中国新聞(http://www.chugoku-np.co.jp/)より転載しています。